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“古代の土”で彩る染色体験

泥染めの元となる土は、あの“巨岩”に由来!?

生地はもとより織目の違いなどによって千差万別の表情をみせる染色(染物)の技法。日本には友禅や注染など地域ごとの風習や自然環境に即した染色文化が古くから息づいてきました。「伝統的な工芸というほどでなくても、ここ山鹿はれっきとした自然の染色顔料が出るんですよ」。とは市内で唯一となる染め物体験を一般客に向けて提供する「染・手作り工房 かみや」の米加田恭代さん。かつて東京の大学で服飾を学んだ経歴をもつ縫製・染色のプロです。

結婚を機に山鹿へ移り住んだ米加田さんは、とある陶芸家との出会いによって「泥染め」の魅力を知ったといいます。「泥染めはいわゆる草木染め(植物染料)にはない独特の色彩が現れるんです。泥染めの主な原料は不動岩(山鹿市蒲生)のふもとから採れる赤土。阿蘇黄土と言われる鉄分を含む土を焼いて生成するベンガラも使います」。

話は逸れますが、「チブサン古墳」(※1)などで知られる装飾古墳群が集中する山鹿市には、石室内にベンガラで描かれた壁画が数多く残されています。鉄成分を含む黄土が阿蘇山から西側の地域に湖成層を形成することからも、その流れをくむ地質が山鹿市域の一部に見られることは興味深い点です。

思いもよらぬ美しい色彩と表情豊かな模様との出会い

マットな色調を放つ朱や黄土色の顔料でおこなう「染・手作り工房 かみや」の泥染め体験。所要時間はおよそ一時間(生地サイズや染料の種類により前後)。参加者はハンカチや厚手のガーゼストールなどベース生地を選んだ後、米加田さん監修による多彩な模様・柄の引き出し方のコツを学ぶことができます。

大まかな体験内容と工程はこちら↓

① ベース生地(綿・絹)を選ぶ
② 赤土を布で漉し、染色用の泥水をつくる
③ 紐や輪ゴムで“絞り”など模様づくりの方法を学び、柄の形や配色をイメージする
④生地をベンガラ(赤)で染める。その後、泥のみ(オレンジ)でも実施
⑤地下水で真水に近い状態になるまで水を変えながら生地を洗う
⑥生地にコーティング剤(付け色止め)を塗布
⑦乾燥・完成

体験は原則予約制。団体(最大10名まで)をはじめ、一人でも申し込めます。(※2)「作品が仕上がったら、生地乾燥の間に豊前街道を散策してみるのもいいですね。山鹿の町歩きとともに、山鹿の素材でつくる世界にひとつだけの染め物体験はいかがでしょうか」と米加田さん。

「染・手作り工房 かみや」は染色体験の他にも、ソーイングのプロである米加田さんが、従来のライフワークで手がけた様々な洋服の他、刺子作家などの作品を展示・販売(一部)しています。空間には老若問わず着られる服とともに、絣や帆布(はんぷ)など日本の伝統的な生地をはじめ、刺し子糸を染めてアレンジした小物作品も多く、一つひとつを手に取って、凝ったディテールに触れてみるのも一興です。山鹿と聞いて「染物」を連想する人は少ないかもしれませんが、山鹿の自然素材を活かした染色体験は、滞在中の特別な時間となるはずです。

※1 「チブサン古墳」については、2021年7月公開記事「“装飾古墳大国”熊本を象徴するランドマークスポット」を参照
※2 体験料 ハンカチ(綿)1,500円/ストール(綿・絹)2,000~7,000円(約7種類から選択可)

shop info

染・手作り工房 かみや
熊本県山鹿市山鹿1468
0968-43-2600
10:00~18:00
不定休
※染め体験は原則、前日までの予約。当日は要相談

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